
七転八起とは、何度失敗してもくじけず、再び立ち上がる姿勢を表す四字熟語です。
勉強や仕事、スポーツ、人生の再出発など、うまくいかないことが続いたときにも前を向こうとする場面で使われます。
ただし、七転八起は単に「根性で乗り切る」という意味ではありません。失敗や困難を経験しながらも、そこから立ち直り、次へ進もうとする前向きな姿勢を表す言葉です。
この記事では、七転八起の意味や由来、使い方、似た言葉との違いをわかりやすく解説します。
七転八起の意味と読み方

読み方は「しちてんはっき」です。
七転八起とは、何度失敗してもあきらめず、そのたびに立ち上がることを表します。
「七転」は何度も転ぶこと、「八起」はそれでも起き上がることを意味します。つまり、途中で失敗や挫折があっても、最後まで前に進もうとする姿勢を表す言葉です。
七転八起は、失敗しない人を表す言葉ではなく、失敗しても立ち直ろうとする人の姿勢を表す四字熟語です。
似た表現に「七転び八起き」があります。こちらも意味は近く、日常会話では「七転び八起き」のほうがやわらかく聞こえる場面もあります。一方で、四字熟語として文章に使う場合は「七転八起」と書くと、より引き締まった印象になります。
七転八起の由来と成り立ち

七転八起は、「七度転んで、八度起き上がる」という考え方から成り立っています。
ここでいう「七」や「八」は、厳密な回数を表しているわけではありません。何度も失敗したり、困難にぶつかったりする様子を、数字を使って印象的に表しています。
「転ぶ」は、失敗することや挫折することのたとえです。一方で「起きる」は、そこから立ち直り、もう一度前へ進むことを表します。
そのため七転八起は、失敗そのものを否定する言葉ではありません。むしろ、失敗や苦しい経験があっても、それをきっかけにもう一度立ち上がる姿勢に重きを置いた表現です。
人生や仕事、学びの場面では、思い通りに進まないこともあります。七転八起という言葉は、そのような状況でもあきらめず、少しずつ前へ進む姿を表すときに使われます。
七転八起の使い方
七転八起は、失敗や困難があっても、あきらめずに立ち上がる姿勢を表すときに使います。
勉強で思うような結果が出なかったとき、仕事で失敗を経験したとき、スポーツで負けを乗り越えようとするときなど、さまざまな場面に合う表現です。
ただし、七転八起は「何があっても無理をして続ける」という意味ではありません。大切なのは、失敗をなかったことにするのではなく、そこから学び直して前へ進む姿勢です。
七転八起は、失敗を責める言葉ではなく、立ち直ろうとする人を前向きに表す言葉として使うのが自然です。
文章で使う場合は、努力や挑戦、再出発といった内容と組み合わせると伝わりやすくなります。
- 七転八起の精神で挑戦を続ける
- 七転八起の人生を歩む
- 失敗しても七転八起で立ち上がる
- 七転八起の姿勢を忘れない
やや改まった印象のある四字熟語なので、作文、スピーチ、応援の言葉、座右の銘などにも使いやすい表現です。
七転八起の例文
日常生活で使う例文
- 何度失敗しても、七転八起の気持ちで前に進みたい。
- 彼女はつらい経験を乗り越え、七転八起の姿勢で新しい生活を始めた。
- 受験勉強では思うようにいかない日もあったが、七転八起の精神で努力を続けた。
- 七転八起という言葉を胸に、もう一度挑戦することにした。
仕事で使う例文
- 新しい企画は失敗続きだったが、七転八起の姿勢で改善を重ねた。
- 彼は何度も壁にぶつかりながら、七転八起の精神で事業を立て直した。
- 今回の失敗を次に生かし、七転八起の気持ちで取り組んでいきたい。
- 七転八起の努力が実り、ようやく成果につながった。
スピーチや応援で使う例文
- これからも七転八起の精神を忘れず、自分らしく歩んでください。
- 困難に直面しても、七転八起の思いで乗り越えていきましょう。
- 失敗を恐れず、七転八起の姿勢で挑戦を続けてほしいと思います。
- 七転八起という言葉のように、何度でも立ち上がる強さを大切にしてください。
七転八起を使うときの注意点
七転八起は前向きな意味を持つ言葉ですが、使い方によっては相手に負担を感じさせることがあります。
たとえば、落ち込んでいる人に対してすぐに「七転八起で頑張ろう」と言うと、相手のつらさを十分に受け止めていない印象になるかもしれません。
相手を励ます場面では、まず失敗や苦労を認めたうえで使うと、言葉が自然に届きやすくなります。
- 自然な使い方:つらい経験だったと思うけれど、七転八起の気持ちで少しずつ前に進んでいこう。
- 注意したい使い方:失敗しても七転八起なんだから、すぐに頑張るべきだ。
また、七転八起は「失敗を繰り返すこと」そのものをほめる言葉ではありません。失敗から立ち直り、次につなげる姿勢に焦点を当てると、意味が伝わりやすくなります。
七転八起を使うときは、失敗の数ではなく、そこから立ち上がる姿勢を表している点を意識しましょう。
七転八起に似た言葉との違い
七転八起には、意味の近い言葉がいくつかあります。ただし、それぞれ強調する部分が少しずつ異なります。
七転八起と七転び八起きの違い
「七転び八起き」は、七転八起をやわらかく言い換えたような表現です。
意味はほぼ同じで、何度失敗しても立ち上がることを表します。日常会話では「七転び八起き」のほうが親しみやすく、文章や座右の銘としては「七転八起」のほうが引き締まった印象になります。
- 七転八起:四字熟語として、文章やスピーチにも使いやすい
- 七転び八起き:会話や説明の中で、やわらかく伝えやすい
七転八起と七転八倒の違い
「七転八倒」は、激しい苦しみや混乱のために転げ回るような様子を表す言葉です。
字面は七転八起とよく似ていますが、意味は大きく異なります。七転八起が「失敗しても立ち上がる前向きな姿勢」を表すのに対し、七転八倒は「苦しんでもがく様子」を表します。
- 七転八起:困難から立ち上がること
- 七転八倒:苦しみや混乱で転げ回るような状態
見た目が似ているため、文章で使うときは意味を取り違えないように注意が必要です。
七転八起と不撓不屈の違い
「不撓不屈」は、どんな困難にもくじけず、強い意志を持ち続けることを表します。
七転八起は、失敗や挫折を経験しながらも立ち上がる流れに重点があります。一方、不撓不屈は、困難に負けない心の強さそのものを表す言葉です。
- 七転八起:失敗しても再び立ち上がる姿勢
- 不撓不屈:困難に屈しない強い意志
失敗からの再出発を表したいときは七転八起、信念の強さを表したいときは不撓不屈が合います。
七転八起と捲土重来の違い
「捲土重来」は、一度敗れたり失敗したりした人が、勢いを取り戻して再び挑戦することを表します。
七転八起は、失敗しても何度も立ち上がる姿勢を広く表せる言葉です。これに対して捲土重来は、一度大きく敗れたあとに力を蓄え、再び巻き返す場面で使われやすい表現です。
- 七転八起:失敗や困難を乗り越えて立ち上がる姿勢
- 捲土重来:一度敗れたあと、再び勢いを取り戻して挑むこと
日常的な努力や人生の姿勢には七転八起、勝負や競争での再挑戦には捲土重来が使いやすいでしょう。
七転八起と起死回生の違い
「起死回生」は、絶望的な状態から一気に立ち直ることを表します。
七転八起は、何度も失敗しながら立ち上がる継続的な姿勢を表す言葉です。一方、起死回生は、危機的な状況を一つのきっかけで大きく好転させる意味合いが強くなります。
- 七転八起:何度失敗しても立ち上がること
- 起死回生:危機的な状況から一気に立ち直ること
地道に立ち上がる姿勢を表すなら七転八起、劇的な巻き返しを表すなら起死回生が向いています。
七転八起を日常や仕事でどう活かすか
七転八起は、失敗を前向きに受け止めたいときに役立つ言葉です。
仕事や勉強では、努力してもすぐに結果が出ないことがあります。人間関係や新しい挑戦でも、思い通りに進まない場面は少なくありません。
そのようなとき、七転八起という言葉は「失敗しても終わりではない」と考えるきっかけになります。
ただし、何でも我慢して続けることだけが七転八起ではありません。必要であれば方法を変えたり、少し休んだり、人に相談したりすることも、立ち上がるための大切な行動です。
七転八起は、失敗をなかったことにする言葉ではなく、失敗を次の一歩につなげるための言葉です。
日常や仕事でこの言葉を使うときは、単なる根性論ではなく、立ち直り方や次の行動まで含めて考えると、より実感のある表現になります。
まとめ
七転八起は、何度失敗してもくじけず、再び立ち上がる姿勢を表す四字熟語です。
読み方は「しちてんはっき」で、「七転び八起き」と同じように、困難を乗り越えて前へ進む意味を持っています。
- 七転八起は、失敗しても立ち上がる姿勢を表す
- 単なる根性論ではなく、失敗から学んで前に進む意味で使う
- 「七転八倒」とは意味が大きく異なる
- 「不撓不屈」「捲土重来」「起死回生」とは、強調する場面が少し違う
- 応援、スピーチ、作文、仕事の文章などでも使いやすい
七転八起という言葉は、失敗を責めるためのものではありません。うまくいかない経験があっても、そこからもう一度立ち上がる姿勢を表す、前向きな四字熟語です。
参考文献・出典
- 『新明解四字熟語辞典』三省堂
- 『大辞泉』小学館
- 『日本国語大辞典』小学館